付加価値のない自動車会

~副題 クルマだらけの間違いづくし~

ポンティアック ジーティーオーに にたくるま

ブルンブルン あっちから みつびし コルト ギャラン ジーティーオー 2000 ジーエスアールが やってきた。

ブオンブオン こっちから ニッサン ブルーバード ユー 2000 ジーティーエックスが やってきた。

「やあ ギャランくん。」

「やあ ブルーバードくん。」

「ねえ ギャランくん きみは どこへ いくんだい。」

ポンティアック ジーティーオー にいさんの ところだよ。」「きみこそ どこへ。」

「きまっているさ ぼくだって ポンティアック ジーティーオー にいさんの ところさ。」

「ギャランくん きみは まだ ポンティアック ジーティーオー にいさんの うしろにばかり くっついて いるのかい。」

「なんだとー ブルーバードくん きみだって ポンティアック ジーティーオー にいさんの まねばかり しているじゃないか。」

ふたりは あえば いつも ポンティアック ジーティーオー にいさんの ことで けんかばかり。

 

ブルンブルン みつびし コルト ギャラン ジーティーオー 2000 ジーエスアールは おおきな おとを たてて ポンティアック ジーティーオー にいさんの おうちのほうへと まっしぐら。

ブオンブオン 「まけるもんか。」 ニッサン ブルーバード ユー 2000 ジーティーエックスは そういい ギャランを おいかけていきました。

 

さきに ついたのは ギャラン でした。

あとから きた ブルーバードに むかって こういいました。

「やっぱり きみは カウンターフローの おもくて おおきいだけの のろま だな」

「のろま だって へっちゃらさ。」「ぼくのは 120ど クランクで なめらか だから ジーティーオー にいさんと おなじく こうきゅうしゃの エンジンさ。」「きみのは 4きとう しか ないんだろ。」「ジーティーオー にいさんの はんぶん なんだね。」「はやくて いばって たって ガタガタを サイレントにしないとね。」

ギャランは くやしくなり こんどは ブルーバードの ボディを けなしました。

「ブルーバードくん そんなに きどってたって どうせ あとから つけた かおのくせに。」

ブルーバードも まけていません。

「ギャランくん、きみだって ほんとうは ムスタングに なりたかったんだろ?」

「だいいち きみは クライスラー いっかの くるま じゃないか。」「どうして なまえ だけ ジーエムの ポンティアックと いっしょに したんだい。」

「ブルーバードくん こうなったら いわして もらうけど きみこそ ポンティアックと なんにも かんけいない じゃないか。」「むらの ひとたちが みんな きみのことを スカイラインくんの ものまね だってさ。」

それを きいた ブルーバードは とても かなしくなり エーン エーンと なきだしました。そして なきながら だんだんと おこりはじめ とうとう ギャランに たいあたりを しました。

ドスン。

すると ギャラン じまんの オーバーフェンダーが とれて しまいました。ギャランも エーン エーンと なきだしました ギャランも おこり ブルーバードを ぶちました。

ドッカーン。おおきな おとが きこえました。

みると ブルーバードの かおが おっこちて 1600 ジーエルのような かおに なっていました。

グエーン グエーン ふたりとも もっと おおきな こえで なきました。

ずっと ふたりの けんかを みていた ジーティーオー にいさんは こまってしまいました。

 

シュポシュポシュポ じょうひんな ブイ8の おとを たてながら おおきな からだを ゆらして カタリナ じいさんが やってきました。

「おやおや いったい どうしたと いうんだい。」

ジーティーオー にいさんは カタリナ じいさんに けんかのことを ぜんぶ はなしました。

カタリナ じいさんは ふたりの あいだに やってきて いいました。

「いいかい にぶんかつ グリル といっても それぞれ みんな ちがうんじゃ。」

「よく おもいだして みるがよい。」

「アストラも サンバード ねえさんも グランプリ にいさんも フェニックス かあさんも みんな すこしずつ ちがう かおを しとるじゃろ。」

「わしと わしの にいさんの ボンネヴィル じいさん とだって にている ようで よく みると おなじでは ないんじゃ。」

「わしは この たかい はなが なによりも じまんなんじゃのう。」

「いいかい きみたち だいじ なのは にていることじゃない。」「もっと たいせつ なのは かっこいい ということ なんじゃ。」

そう いって カタリナ じいさんは ふたりの とれた ぶひんを やっつけで なおして あげました。

そして ふたりに あくしゅを させて こう いいました。

「おたがいに かっこいい ところを さがして みるがよい。」

 

ブルーバードは ギャランに いいました。

「さっきは ごめんね。」

ギャランも ブルーバードに いいました。

「ぼくの ほうこそ ごめんね。」

ブルーバードは ギャランの ボディを ようく みました。

「きみの ダックテールは すごく かっこいいよ。」

こんどは ギャランが ブルーバードの ボディを ようく みました。

「きみの フロントグリルは いかにも はやそうだ。」「サメ みたいで かっこいいや。」

ふたりは そういうと おおきな こえで わらいました。

 

デロレロレロ ヴァーブゥ ヴァーブゥ 

「そう こなくっちゃ」

みると ジーティーオー にいさんが にこにこ していました。

「よぉーし チーフやまの てっぺんまで みんなで きょうそうだ!」

かっこいい にぶんかつ グリルの さんだいは おおきな おとを たてながら たのしそうに はしりさって いきました。

 

おわり。