付加価値のない自動車会

~副題 クルマだらけの間違いづくし~

22世紀に間に合わんなこりゃ。

昨今、電気自動車のニュースが騒がしい。「イギリス 2030年までにガソリン車とディーゼル車の新車販売を禁止する方針を発表」とか「EU 2035年以降の新車販売においてハイブリッド車を含むガソリン車やディーゼル車の販売を実質的に禁止する方針」等々。ホン…

やりなおしキャンピングカー(聞き手はいない報告義務はない。進捗)

ここは茨城県筑西市の結城自動車さん。スバル・サンバーがベースのキャンピングカー、「アウストラ・キャンビー」はめでたく納車の日を迎えた。社長さんが見送ってくれる中、下の息子(ヘンな意味じゃないよ)を助手席に乗せ店を後にした。 数百メートル走っ…

事実は口コミより真なり 茨城県筑西の中古車屋さん 結城自動車

先日スバルサンバーベースの軽キャンパー、アウストラ社の「キャンビー」を買ったのは茨城県筑西市にある中古車販売店の結城自動車さん。 いくらお目当てのクルマがたった一台そこにしかなかったとしても、やはり販売店の対応は気になる。どんなにクルマが素…

やりなおしキャンピングカー

やっちまった。やっちまった。キャンピングカーを衝動買いしちまった。『カーセンサーnet』で見つけてからわずか3日目のことだった。買ったのは2012年式スバル・サンバーがベースの軽キャンパー。見た目はフツーのサンバーバンで4ナンバー登録のクルマだ。 …

公道最速はクライスラーMボディ 失うものは何もない 捨て身で行けー!

去年の夏の暑かった頃、BS放送でブルース・ウィルスの主演映画『16ブロック』(原題:16 Blocks、2006)を観た。「なんだ吹き替えか」などとタダ観の奴が文句を言ってはいけない。ブルース・ウィルスが乗っていたわけではないが、劇中度々2000年代のシボレー…

駆け抜ける綻び

クルマを整備に出す時、どんな代車を貸してもらえるかが楽しみの一つになっている。殆どの場合、整備はホンダのディーラーさんにお願いしている。代車として用意されるのは新し目のフィット・ハイブリッドなどである。慣れていないから乗り味が気持ち悪い。…

その後のアイアコッカ、アイアコッカ後のクライスラー

若い頃アイアコッカ(Lee Iacocca)に影響を受けたと以前に書いたことがある。そんなことを言っておきながら、その後ずっとアイアコッカの追っかけをやっていたわけではない。'90年代に入ってからのアイアコッカはどうなったのだろう。いつまでクライスラー…

本田宗一郎の手

2015年11月、東急線多摩川駅前の田園調布せせらぎ公園で「多摩川の歴史遺産 モータースポーツ発祥の地 多摩川スピードウェイ・回顧展」が開かれた。素晴らしいイベントで何時間も居座り展示物を見て回った。屋外には1936年式のオオタ車が展示されており、「…

トウキョウ・モーターショー・カー・オブ・ザ・イヤーズ・オブ・ザ・セブンティーズ(長過ぎ)

最近面白いクルマ雑誌(ムック本)が発売されている。それは『 K MAGAZINE』『 E MAGAZINE』『 V MAGAZINE』の3冊だ。それぞれ軽自動車、EV、ヴィンテージカーがテーマになっている。どの出版社から発売されているのか気になって見たところ、それぞれが別の…

申し訳ないが、あまりお役に立てなさそうなK-car情報

会社の同僚にアメ車好きがいる。彼は1988年生まれだから今年32歳を迎える。20代の頃には2005年型の「マスタング」(彼曰く「昔の人は『ムスタング』って呼んでたらしいですね」だって)に乗っていて、かなりのカスタムをしていたそうだ。結婚し子供ができた…

クリント・イーストウッドが屋根にしがみ付きたくなるクルマたち

お正月と言えば映画だ。私はもうじき自分で面白いことを言ってはペロリと舌を出すおじさんの歳になるから、本来ならば『風と共に去りぬ』や『シェーン』『禁じられた遊び』など不朽の名作について語って然るべきだが、困ったことに幼少期の原体験がカーアク…

1962年型キャデラックが登場する映画と言えば...

高校生になる息子が「『グリーン ブック』を観た」と言って帰ってきた。なかなかのセンスじゃないか。私が高校生の頃、こんな映画を観たくなるような感性を持ち合わせていただろうか。『グリーン ブック』と言えばキャデラックだ。コレクターでもマニアでも…

ミニ四駆レーサー:1/32の世界で戦うマシンコンストラクター兼レースエンジニア達

12月7日(土)、筑波サーキットで電気自動車レースを観た。JEVRA(日本電気自動車レース協会)さんが主催するレースだ。今回は2019年度の最終戦(年6戦)。「全日本筑波EV50kmレース大会」ということで1周約2kmの「コース2000」を25周して争われた。8クラス…

文系による文系のためのリバースエンジニアリング

何の制約もなく好きなクルマを所有できるのであれば、一つの組み合わせとして'77-'79のクライスラー・コルドバ(角形縦目4灯、まあ丸目2灯でもいいけど)、'76-'77のシボレー・モンテカルロ(これも角形縦目4灯)、そして'77-'79のフォード・サンダーバード…

ポンティアック ジーティーオーに にたくるま

ブルンブルン あっちから みつびし コルト ギャラン ジーティーオー 2000 ジーエスアールが やってきた。 ブオンブオン こっちから ニッサン ブルーバード ユー 2000 ジーティーエックスが やってきた。 「やあ ギャランくん。」 「やあ ブルーバードくん。…

戦前のハーレーワークスライダー 川真田和汪

きっかけはグランプリ出版社さんの一冊の本。それは桂木洋二さんの本『苦難の歴史 国産車づくりへの挑戦』(2008年)だった。日本人の自動車に対する興味は明治時代の後半からすでに湧き起こり、日本の自動車製造というものは、太平洋線戦争前までには一大産…

Runs great!

今住んでいるのは茨城県の北部の市。街の真ん中を貫く様に国道が走っている。さすがに「クルマ社会」だ。数キロの間のロードサイドに国内全メーカーのディーラーが立ち並ぶ。さらに個人経営の中古車店と整備工場は数えきれないほどあると言っていい。個人の…

日本の裏側からエギゾチックカーB面

ある日、武闘派の先輩と理論派の先輩に誘われ一緒に昼飯を食っている時、先輩同士が言い争いを始めた。「俺は、ミツオカみてぇなクルマ絶対に認めねぇ。やっぱ本物のヴィンテージ車だろ」と武闘派の先輩。「俺はミツオカみたいのでもいいと思うけどねぇ。雰…

リンゴの皮剥きひとつできないやつのキャンピングカー購入ガイド

いつも本や映画の紹介ばかりでは、他人の褌で相撲を取っている奴だと言われかねない。いや相撲も取っていない。行司です。他人の褌を穿いて(穿くタイプのものがあるわけじゃないが)洗って返します。それはさておき、今日は一人称で自分の意見を述べないと…

Unaffordable at any price

休みの日はホビーオフ巡り。先日、面白い『ホットウィール』を見つけた。写真が無くて申し訳ないが、1台はナッシュ・メトロポリタンのプロストックっぽいやつ。『Metrorail Nash Metropolitan』と書いてある。2002年のものでCollector No. 206。相当ロングノ…

今日も付加価値ゼロ、底値を目指して頑張ります

出版不況だからか、世の中が全体的に「クルマ離れ」になっているからか原因はわからないが、一般書店の自動車書籍のコーナーをパトロールしていて、新刊の数が減ったなと感じるのは気のせいだろうか。そんな中、久しぶりに自分のテイストにぴったり合った本…

産休補助教員 鈴木先生

数年前、東京の江東区清澄白河あたりを走っていた時のことだった。信号待ちをしていると黄緑色が鮮やかなフィアットX1/9が横に並んだ。おそらくレストアしてあるのだろう。コンディションは抜群。今こうして大人になってから眺めてみると、惚れ惚れするほど…

チープシック ワ・タ・シ流

『カーチェイス映画の文化論』(リム出版新社、2006年)の中で著者の長谷川功一さんは、スティーブ・マックイーン主演の『ブリット』(1968年公開)はカーチェイス映画ブームの火付け役となっただけでなく、コップ・アクション映画というジャンルを確立した…

「ノスタルヂ屋」さんは今日もクルマとバイクのカタログでいっぱいだった。

茨城県の北部に引っ越してきてから、お宮参りのように1~2ヵ月に一度は通う場所がある。つくば市にあるクルマとバイクのカタログ専門店「ノスタルヂ屋」さんだ。特定の車種への興味が芽生えると、ネットや新旧の書籍・雑誌に情報を求めている。しかし、好き…

秋の祭典 オール・コンバートEV 大運動会 パフ~、パフ~

昔話にすがってばかりいると、今の生活が充実していないことがバレてしまうので、ヒップな最新情報をお届けしよう。 11月3日の日曜日、文化の日に日本EVクラブさん主催の「ジャパンEVフェスティバル 2019」に行ってきた。家族には現地に着いてからしっかりと…

4ATはおりこうさん

常にアメ車と共に暮らしていたい。だが、現実的にはそうもいかない。何がクルマかって家計が火の車なの。そんな事情で今乗っているのは国産大衆車。新車で買って13年12万キロを迎えた。車検の度に買い替えも考えている。何にも付いていない「白いTシャツのよ…

Hardly-Davidson

長らく待ち望んでいる本がある。「マニアックバイクコレクション」の続編である。モーターマガジン社のバイク雑誌「ミスター・バイク」に連載されている同名のコーナーなどを抜粋し再編成されたもので、上巻は2009年、下巻は2010年に出版された。取り上げら…

サスペンス小説 リスボン馬車博物館籠城

ただでもビジュアルも無く文字面だらけな上に、人におせーて、おせーてとせがむだけではいけない。人様に知識を授けるブログにしなくては。ということで今日の話題は馬車。「えー、クルマのブログに来たのに馬車?めんどくせぇ」とか言って帰らずに、まあ聞…

ロケットのようなテールフィン、ロケットペンシルのような新車開発

あらゆる年代のアメリカ車の中でも圧倒的な人気を誇るのが1950年代のいわゆる「ゴールデンエイジ」に登場したテールフィンのクルマくん達ではないだろうか。1948年式のキャディラックのおしりに付いた可愛いお魚ちゃん、今、目の前にそれに近い年式の「Coupe…

ダットサン1号くん、君がヒヨっ子だったなんて。

前回、1930年代のアメリカ車の話をした。牧野克彦さんという方が著した「自動車産業の興亡」(日刊自動車新聞社、2003年)によると、T型フォードが1912年から急に売れ始め、1919年(大正8年)にはフォードだけでも80万台、1924年(ひぇ~まだ大正13年!)には…