付加価値のない自動車会

~副題 クルマだらけの間違いづくし~

私を異次元に連れてって

「秋と言えば、読書の秋、食欲の秋、しかし何といってもそこはスポーツの秋でございます。そこで今回は、もしもこんな...」と今日の滑り出しは長さんをモチーフにしてみました。

F1の日本グランプリMotoGP日本グランプリも終わった。あれっ、秋にF1はやってたけど、オートバイの方は開幕戦とかのシーズン初期だったような気がする。 気持ちはヤングでも、ここ30年くらい特に面白いことのないおじさま達にとって、この時期の記憶と言えば、やはり1983年のフレディ・スペンサー鈴鹿襲来事件なのである。

この頃は全日本選手権の最終戦を「日本GP」と呼んでいたんですね。ケニー・ロバーツとの激闘を制してチャンピオンを決めた後にやってきました。予選でコースレコードを3秒縮めたような気がしたけど、間違ってたら申し訳ないので調べてみたら本当だった。今では当たり前だが、当時「路面にブラックマークを残しながらコーナーを立ち上がっていく」というものが想像できなかった。「バイクが舗装路面でドリフト?」という異次元の衝撃を与えてくれた永遠のヒーロー。

同じくスポーツの秋で思い出すのが、「TBC杯ビッグロードレース」というエキジビジョン戦。こっちにも世界戦を戦い終わったGPライダーがやってきて、世界の走りを魅せてくれた。「具体的に言いなさいよ」と思うところではあるが、これ以上「TBC論」を語ると、「雨でバリー・シーンがこけたとか」「高井幾次郎」がどうとか恐い先輩方が登場してきて、ワタシのうす~い感じがばれてしまうので、ここではひとまず措いておく。(司馬遼太郎風味)

雑誌「ライディングスポーツ」だったか「サイクルサウンズ」に我らが平忠彦エディ・ローソンのコーナー中のライディングフォームの違いが連続写真で解説されていた。昔は競技者も多かったが、観る人にも詳しく丁寧に世界と日本の差を教えてくれていた。翻って昨今のモータースポーツ解説を観ると「やっぱりロッシはすごい!」「○○のブレーキング技術は世界最高峰!」とレース関係者から見ればすごいのだろうけど、観戦している素人からするとどの部分がどのようにすごいのか全然わからない。

前後の姿勢変化を起こさないようなブレーキングなのか、逆にいきなり鋭いブレーキをかけてわざとマシンに姿勢変化や挙動のきっかけを作っているのか、前後ブレーキのコントロール能力に長けているのか。何を狙ってそんなことをするのか。同じブレーキが強みといっても、それぞれのライダーしかできない一芸があるじゃないですか。本当にやってたのかどうかわかりませんが、「ケニー・ロバーツだけは6速からいきなり2速に落とす『スーパーシフト』なんだぜぇ」とか「セナは『セナ足』っていって、ターボラグに備えてコーナーリング中にアクセルを煽ってんだ」とか、ファンはそうした「記号」があると覚えやすいし、応援しやすい。そう、越中の「ヒップアタック」やパイプ椅子で殴られてもびくともしない「ジプシー・ジョーの背中」を参考にしてもらいたい。

お茶の間の人への解説が上手だなと思ったのは、佐藤琢磨選手。ドライバーから見える風景を教えてくれるんだよね。メカニックへのフィードバック能力が高いと絶賛されているが、そんな気がする。それからケイ・コッツォリーノ選手。数年間活動を休止されていた時期があったのか心配していたが、最近また大活躍されていて良かった。青木琢磨さんもレース中のライダーの心境を代弁してくれて楽しいです。

先輩:お前みてぇに金も払わないのにワーワー言うやつがいるから地上波放送がどんどん無くなんだよ。スポンサーさんの商品買ってんの見たことねぇぞ。

小職:すいません。ありません。生活者ではありますが、消費者ではないので。

そうだ、ディスってはいけない。家族みんなで安心して笑える欽ちゃんのようなブログを目指します。