付加価値のない自動車会

~副題 クルマだらけの間違いづくし~

駄メリカンカーのバイブル「AUTOMOTIVE ATROCITIES!」

前回、といってもさっきですけど、イタリア車やフランス車を見るような目でアメリカ車を愛でて欲しいといったタイトルで書きました。実際そういった偉大な先人がいらっしゃいます。雑誌「A-cars」のよしおか和さんという方がそうではないでしょうか。この方、もちろんマッスルカーや50年代ゴールデンエイジのアメリカ車に熟知しておられるのですが、時々、何の変哲もないファミリーカーや丸っきり日本で売れなかったガックシ正規輸入車などを誌面で取り上げてくれるんですね。どんなアメ車でも公平に扱ってくれるから嬉しいです。そう言えば、「バニシング・イン60」が大好きそう。また他にもマスキー法以降から80年代後半くらいまでのセダンやクーペの集まりがあるようですね。ちっちゃいキャディラック・セビルなんて最高!いつかギャラリーとして拝見したいなぁ。

もう一つよしおか和さんが好きそうなのが「Automotive Atrocities The cars we love to hate」という洋書。Eric Petersさんというアメリカ人の方が2004年に出版されました。アメリカ車を中心にひでぇクルマを紹介しています。「atrocity」という言葉をよしおか和さんは「酷い」「醜い」と「A-cars」の読者に伝えていますが、私個人の解釈では「暴虐」とか「残虐」とか「虐殺」なんて感じのもっと悪い言葉です。おそらく絶対的な力を持った自動車会社が無知・無力な消費者を虐げているような悪意に満ちたイメージなんでしょうね。但し、悪事の告発本ではありません。また、欠陥車をこきおろすだけの内容ではなく、面白おかしい言い回しとともに著者の愛情を感じるほっこり系の本です。そんなわけで、よしおか和さんは同類のクルマくん達を「愛すべき駄グルマ」と名付けているんですね。よしおか和さんの英語の批判にならなくてヨカッタ、ヨカッタ。

私の大好きなこの本、誰かクルマに詳しくて笑いのセンスが抜群の人が翻訳してくれないかなぁ。2004年の本だし、アメ車だし、市場が無いし無理か。もったいない。

えー、間接的に「オレ、少し英語ができるんだぜぇ」といってます。